絶滅危惧種のうなぎを、大量に売る日本の現状に思うこと
ニホンウナギは、2014年についに国際的な絶滅危惧IB類に指定された。「希少な生き物」としてよく知られるジャイアントパンダやコアラよりも「絶滅の可能性が高い」とされたのである。
一方で、日本ではまた今年も「土用の丑の日」が近づき、全国的に「うなぎを食べよう!」というキャンペーンがすすめられている。
小売業と広告業界の努力の成果により、うなぎを売る勢いは近年、かつての何倍にも高まり、スーパー、コンビニ、牛丼屋などのファストフードで大量の「安いうなぎ」が売られている。
当然、土用の丑の日を過ぎるとうなぎを買う人は桁違いに減るので、丑の日直後には大量のうなぎが、ゴミとして廃棄されるのだろう。
そんな社会について、思うところをいろいろとつぶやいたので、あとで読み返せるようにブログにまとめておく。
うなぎの話ね、僕も結構リツイートしたり意見を言ってたりして、「めんどくさいな」と思っている人も多いかもしれないけど、僕が思うにこの問題って「動物愛護」とか「自然保護」とかの話じゃなくて、もっと大事な、資本主義そのものの恐ろしさや「未来のことを考えるかどうか」の話だと思うんだよね。
— 文月 煉 (@fuduki_ren) 2017年7月23日
近い将来絶滅することがほぼ確実になっているうなぎを、「客集めのためのイベントセール」で大量消費して絶滅を早めることが「資本主義的に正しいこと」と判断されるのが日本社会の現状である、という事実に対して相当な危機感がある、という話だ。
— 文月 煉 (@fuduki_ren) 2017年7月23日
だれが悪いか、っていうようなレベルではなくて、大企業であるスーパーやファストフードの会社の偉い人たちが出した結論がそうであるっていうのは、「今後絶滅するなら今のうちに食べとけ」という思考の仕方が、現代の日本で多数の理解が得られることであるという証明なんだ。
— 文月 煉 (@fuduki_ren) 2017年7月23日
これって他のあらゆることにも言えて、「自分が生きているうちに影響がないなら、未来にどれだけ不利益をもたらしても一向にかまわない」という考え方が、日本の大勢を占めているという証拠のひとつなんじゃないかな、と思うんだ。
— 文月 煉 (@fuduki_ren) 2017年7月23日
さらに考えを進めてみれば、未来かどうか、とかじゃなくて、「現在の自分に直接不利益をもたらすこと以外は、誰がどれだけ苦しんでもまったく問題ない」「知らない人の100の不利益よりも自分の1の不利益の方がずっと問題だ(から、1の不利益を決して許さない)」ということなのかもしれない。
— 文月 煉 (@fuduki_ren) 2017年7月23日
僕は別に「他の人のことももっと考えて行動しなよ!」みたいなことを言いたいわけじゃない。むしろ、他人の顔色をうかがって自分のしあわせを我慢する必要なんてない、もっと自分本位に生きろ!というのが僕のポリシーだ。
— 文月 煉 (@fuduki_ren) 2017年7月23日
譲れないところは譲らなくていい。だけど、自分のほんの少しの譲歩で、他者にいい影響があるなら、譲歩した方がどこかで巡り巡って、「自分にとって」もプラスになるものだと思う。目の前の利益を決して減らさないようにしがみつく「余裕のなさ」がこわい。
— 文月 煉 (@fuduki_ren) 2017年7月23日
おまけ。
めっちゃどうでもいいことだけど、これが「うなぎ」ではなくて「うさぎ」だったら、保護活動は何百倍もさかんなんだろうな……とふと思った。
— 文月 煉 (@fuduki_ren) 2017年7月23日