僕が生きていく世界

人と少しだけ違うかもしれない考え方や視点、ぐるぐると考えるのが好きです。 あくまで、僕個人の考え方です。 みんながみんな、違う考えを持っていていい。 いろんなコメントも、お待ちしてますよ。

批評のようなもの:評論

レビュー 大野更紗『困ってるひと』

読んだのはだいぶ前だけど、一人でも多くの人におすすめしたいから、 改めてきちんとレビューをしたい。 本の帯にある、「難病女子による、エンタメ闘病記!」というのがすべてを表している。 主人公は難病女子で、闘病記なのにエンタメなのだ。信じられない…

レビュー マイケル・サンデル『これからの「正義」の話をしよう』

これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学マイケル・サンデル早川書房 おすすめ度:☆☆☆★★(3/5) すごく良いところと、期待はずれなところと両方があったと思う。 とにかく、文章はうまくて非常に読みやすかった。 前半はほとんどサンデ…

レビュー 福嶋麻衣子 いしたにまさき『日本の若者は不幸じゃない』

日本の若者は不幸じゃない (ソフトバンク新書)福嶋 麻衣子,いしたに まさきソフトバンククリエイティブ おすすめ度:☆☆☆★★(3/5) タイトルにひかれて衝動買い。 よく見てみたら、著者の福嶋さんは僕と全く同い年の1983年生まれ。 そのせいか、社会に対して…

石井光太『物乞う仏陀』

ジャンル:ドキュメンタリー 読んでいて、言葉を失う。 特に最後のインドのくだりは、それが現実にあるということを、 とても受け入れられないと思ってしまうほどだ。 赤ん坊の頃にさらわれてきて「レンタチャイルド」にされ、 五歳になると手足を切断されて…

森達也『神さまって何?』(14歳の世渡り術)

「宗教って何か」っていうことは一種のタブーのようなもので、 少なくとも日常ではきちんと語られることが少ないように思う。 「ああ、宗教ね、ああいうやつね」みたいな感じで、 誰もが分かったような分からないような、そういう対応をしている。 僕らの親…

石井光太『神の棄てた裸体』

ジャンル:ドキュメンタリー 著者が肌で体験した、異国の性と生の現実。 本書の中には十六のエピソードが書かれており、 それぞれが我々の想像を絶する、 異国での現実の光景をありありと描き出している。 体験記の中には主人公として著者自身が登場しており…

湯浅誠『どんとこい、貧困!』 (よりみちパン!セシリーズ)

これはすごい本だ。 さまざまな社会的なテーマを、中学生にも分かるように書いた、 理論社の「よりみちパン!セシリーズ」。 これは本当に素晴らしい本が多くて、 とても注目していたのだけど、この本は特にいい。 というか、中学生だけが読むなんてもったい…

内田樹『街場の中国論』

いくつか読んだ内田氏の作品の中で一番面白かった。 テーマがはっきりしているせいだろうか。 「街場の」と言うタイトルが示すとおり、あるいはあとがきで、 「専門家ではない素人が書いた本」と言及しているとおり、 ここに出てくる中国論は「間違いなくこ…

齋藤 孝『<貧乏>のススメ』

のススメ、というより、泥臭い生き方のススメ、とでもいった感じ。 今は色々豊かで便利だけど、そうでないからこそ実感できることはたくさんあるよ、という話。 「大学の時、みんなで人んちに居候して馬鹿やってた感覚がいい」とか、 「仕事が無くなるのが怖…

香山リカ『多重化するリアル 心と社会の解離論』

非常に著作の多い著者だから、どの本が決定作なのかよく分からなくなってしまう。 この本は、単行本として発売されただけあって、 新書なんかよりは著者の考えを深くつかめるとは思う。 心理学や精神病理の考え方の中に、「解離性障害」というカテゴリーがあ…

森達也『いのちの食べかた』(よりみちパンセ)

おすすめ度:☆☆☆☆☆(5/5) 生きた牛や豚がどのようにして、パックに詰められた肉となって店に並ぶのか。 われわれの日常から隠されたその「あいだ」を一緒に探していこう、子供たちに呼びかける本。 誰もがきちんと目を向けたことのない、「屠殺場」の中を丁…

永江朗『インタビュー術!』(講談社現代新書)

おすすめ度:☆☆☆☆☆(5/5) 普段あまり意識していないが、世の中にはインタビューがあふれている。 新聞も雑誌もインタビューだらけだし、 実際にはゴーストライターが書いたタレントのエッセイも、 ノンフィクションものも、考え方としてはインタビューと言…

吉本隆明『悪人正機』

ジャンル:エッセイ(聞き書き) おすすめ度:☆☆☆☆★(4/5) 吉本隆明氏の文章は、簡単そうでいて、なかなか難しい。 正直言うと、こんなふうにさらっとまとめた文章から、 その意図をちゃんと理解することは僕にはなかなかできない。 だけど、糸井氏は「わか…

曾野綾子『中年以後』

ジャンル:エッセイ おすすめ度:☆☆☆☆★(4/5) 「中年以後にしか人生は熟さない。」 僕はまだ中年ではないけれど、希望を持てる言葉だ。 人はとかく、若さに憧れを持ちがちだ。 二十代も後半になると、「もう若くない」と言ったりする。 だけど、人生は長い…

速水敏彦『他人を見下す若者たち』(講談社現代新書)

ジャンル:評論 おすすめ度:☆☆☆★★(3/5) 本書は、評価が大変難しい。 とてもいいところと、とても良くないところが両方あるからだ。 目の付け所は非常にいいと思う。 本の中で挙げられている数々の具体例は、 「若者」たちと同世代である僕の目から見ても…

えっせい。

三浦しをんさんのエッセイ、「人生激場」ってのを読んでいる。 普段僕はほとんどエッセイってヤツを読まないのだが、三浦しをんさんのエッセイは面白いと評判らしいし、 何よりこの間読んだ三浦しをんさんの小説がことのほか面白かったものだから、 図書館で…

『砂糖の世界史』

川北稔『砂糖の世界史』(岩波ジュニア新書)を読んだ。 高校生向けの、歴史学の入門書だ。 ジュニア新書ながら、非常にできのいい歴史書だと有名な本らしい。 なかなか面白かった。 “砂糖”という世界商品を通して、世界がどのようにつながり、 「世界システ…