NANAIROツーマンライブレポ「客席の後ろから見えた景色」
いつになく若い、20歳前後の男女たちでぎっしりな小さなライブハウスに、力強いドラムの音が響きわたる。
水平線の向こうから響いてくるような、あるいは大地を踏みしめるようなあみのドラムの音は、
「マリー」のイントロだ。
海に潜って、記憶の底に置き忘れた宝物を探しに行く物語。
初めて見る、見知らぬバンドの演奏にそわそわしていた若者たちが、
静かに息をのむのが聞こえる。
思わず顔を向けたステージでは、
なみこの迫力のある歌声と、よーこの透き通るハモリが待ち受ける。
人々はいつの間にか、目が離せなくなっている。
NANAIRO三人は静かにほほえんで、こちらに手を伸ばす。
魅入られたようにその手を取ると、ものすごい力でそちらに引き寄せられる。
気づけば小さなライブハウスは、海の底にあった。
次のステージまでの暇つぶしだと思っていた人も。
慣れないライブハウスに戸惑っていた人も。
わたしは音楽とかよくわからないし、と一歩引いていた人も。
そのとき、誰もが海の底にいたと思う。
ギターとベースとドラムと、そして声が作り出した、青い青い海に。
7月7日、七夕の日。
NANAIROと、若いバンド、しなまゆとのツーマンライブ。
いつもとは違う小さなライブハウスで、いつもとは違う若いお客さんたち。
本当に久しぶりの、1時間という長いステージ。
体力に不安が……などと言って笑っていたのが嘘のような、濃厚で高密度なライブ。
それなのにその時間はあっという間で、嵐のように過ぎ去ったようにも感じられた。
いつものライブハウスで、いつものお客さんに囲まれていれば、
それなりの評価を得られるようになっているNANAIROだけど、それだけじゃあもったいない。
まだまだ、出会っていない人たちに、彼女たちがつくりだす世界を、知ってもらえたらいい。
そんなふうに、ずっと思ってきた。
そうしてNANAIROは、ステージの上で、「カリスマ」とも言うべき不動の雰囲気を発して、観客を魅了したのだ。
楽器と歌のもてる能力をすみずみまで駆使した「マリー」、
人々を物語の世界に誘う「毒りんご」、
そして、もはや目をそらすことができなくなった観客たちの心の奥に触れる「モノラル」。
多彩な曲たちを次から次に繰り出して、
しかも、(強がりだとしても)余裕さえ見せながらステージから笑いかけるNANAIROは、
確実に重ねた刻の長さを、実力に変えていたのだった。
見ていた若いお客さんの中に、彼女たちに憧れて、明日からがんばろうと思う人たちがいたらいいな。
そして何より、同年代の僕だって、負けるわけにはいかないのだ。
まだまだこれから、やっと三十歳。
未来が楽しみだ。
水平線の向こうから響いてくるような、あるいは大地を踏みしめるようなあみのドラムの音は、
「マリー」のイントロだ。
海に潜って、記憶の底に置き忘れた宝物を探しに行く物語。
初めて見る、見知らぬバンドの演奏にそわそわしていた若者たちが、
静かに息をのむのが聞こえる。
思わず顔を向けたステージでは、
なみこの迫力のある歌声と、よーこの透き通るハモリが待ち受ける。
人々はいつの間にか、目が離せなくなっている。
NANAIRO三人は静かにほほえんで、こちらに手を伸ばす。
魅入られたようにその手を取ると、ものすごい力でそちらに引き寄せられる。
気づけば小さなライブハウスは、海の底にあった。
次のステージまでの暇つぶしだと思っていた人も。
慣れないライブハウスに戸惑っていた人も。
わたしは音楽とかよくわからないし、と一歩引いていた人も。
そのとき、誰もが海の底にいたと思う。
ギターとベースとドラムと、そして声が作り出した、青い青い海に。
7月7日、七夕の日。
NANAIROと、若いバンド、しなまゆとのツーマンライブ。
いつもとは違う小さなライブハウスで、いつもとは違う若いお客さんたち。
本当に久しぶりの、1時間という長いステージ。
体力に不安が……などと言って笑っていたのが嘘のような、濃厚で高密度なライブ。
それなのにその時間はあっという間で、嵐のように過ぎ去ったようにも感じられた。
いつものライブハウスで、いつものお客さんに囲まれていれば、
それなりの評価を得られるようになっているNANAIROだけど、それだけじゃあもったいない。
まだまだ、出会っていない人たちに、彼女たちがつくりだす世界を、知ってもらえたらいい。
そんなふうに、ずっと思ってきた。
そうしてNANAIROは、ステージの上で、「カリスマ」とも言うべき不動の雰囲気を発して、観客を魅了したのだ。
楽器と歌のもてる能力をすみずみまで駆使した「マリー」、
人々を物語の世界に誘う「毒りんご」、
そして、もはや目をそらすことができなくなった観客たちの心の奥に触れる「モノラル」。
多彩な曲たちを次から次に繰り出して、
しかも、(強がりだとしても)余裕さえ見せながらステージから笑いかけるNANAIROは、
確実に重ねた刻の長さを、実力に変えていたのだった。
見ていた若いお客さんの中に、彼女たちに憧れて、明日からがんばろうと思う人たちがいたらいいな。
そして何より、同年代の僕だって、負けるわけにはいかないのだ。
まだまだこれから、やっと三十歳。
未来が楽しみだ。