僕が生きていく世界

人と少しだけ違うかもしれない考え方や視点、ぐるぐると考えるのが好きです。 あくまで、僕個人の考え方です。 みんながみんな、違う考えを持っていていい。 いろんなコメントも、お待ちしてますよ。

「光」公演@秋田

さてさて。
「続きは次の記事で」とか言いながら、間が開いてしまいました。
いよいよ、舞台の感想です。

僕の脚本「光」は、たった三人しかキャストがいない、一幕劇のちっちゃなストーリー。
にも関わらず、今回の公演の舞台は、なんと、どでかい体育館。
パイプ椅子がずらりと並べられていて、なんとも壮観な眺め。
もちろん、ステージもとてもデカイ!
それなのに、照明は、シーリングもフロアーサイドもなく、
調光卓もないような、そんな場所です。
音響の方は、ステージの左右に積み上げられた、
ライブハウスのようなでっかいスピーカーがやたらと立派だったけど。

要は、演劇に向いているとはお世辞にも言えない、なかなか難易度の高いところなわけです。
大きなところで演劇をできるのはうれしいけど、難しさもあるよねぇ。
とくに、あまり大掛かりじゃない話の場合は、広い舞台だと声の射程が難しくなる。
そんなこともあって大学時代、
僕はやたらと「お客さんとの距離が近い、狭い舞台」にこだわっていたのだけど。

閑話休題
ともかく、そんな大きな舞台で、秋田の高校生による、「光」がはじまったわけです。
はじめのうちは、声がなかなか聞き取れなくて、
むむ、大丈夫かな、と心配したりもしたのだけど、
話が進むにつれて、役者の緊張もほぐれてきて、役への没入がすごいすごい。
とても感情豊かな演技に、すっかりひきこまれました。

この脚本が舞台化されたのは、もう20回以上で、
僕が見に行っただけでも10回くらいはあるのだけど、
そのたびに、キャラクターそれぞれの個性が全然違っていて、とても面白い。
三人のキャストはそれぞれが支えあい、ある意味では依存しあっているから、
一人の性格が変わると、釣られてみんな変わってくる。
でもどれが正しくてどれが違っているってことではなくて、
それぞれに絶妙なバランスを作り上げている。

コウが意地っ張りでプライドが高いときは、アカリが大人っぽくって、
コウのことをちゃんと叱ってくれる。
そんなときはライトがすごく無邪気だったりする。

今回の三人は、
まず、コウがすこし気弱な、情けない感じで、
口では強がっていても、内心では甘えている感じが出てしまうような、
でも、まっすぐで素直でにくめない、そんな子でした。
そうなると面白いことに、ライトが、無邪気という感じではなくて、
むしろ、コウを導いてくれる妖精のような、どこか超越した優しさを醸しだしてくれる。
ライトの登場自体が、ある意味でコウの憧れというか、願望の現れだってことを考えると、
この解釈は、なんだかとってもしっくり来る。
脚本を書いたはずの僕が、目からうろこな演出。
そして、すごくグッと来たのは、ヒロインのアカリちゃん。
いままでの舞台では、どちらかというとお姉さんっぽく、
悩むコウを励ましてくれるようなアカリちゃんが多いのだけど、
今回のアカリちゃんは、すっごく健気。
コウと喧嘩をして、「もうコウなんて知らないから!」と叫ぶアカリちゃんなんて、
もう、本当に愛おしくて、不覚にもぐっときてしまいました。
こんなにかわいいアカリちゃんは、はじめてかもしれない!!

そういうアカリちゃんだからこそ、コウの不器用な感じ、
アカリの優しさに甘えている感じが際立って、見ていてハラハラしっぱなし。
そこをフォローするのがライト、っていうのがまたいいんだよなぁ。

なんだか僕の予想をいい意味で裏切る舞台で、すごくすごく楽しませてもらったのでした。
とにかく、ただひたすらに楽しかった!
みなさま、ありがとうございました!!