僕が生きていく世界

人と少しだけ違うかもしれない考え方や視点、ぐるぐると考えるのが好きです。 あくまで、僕個人の考え方です。 みんながみんな、違う考えを持っていていい。 いろんなコメントも、お待ちしてますよ。

カフェレポート 森の音cafe

最近行った、素敵なcafeを紹介したい。
埼玉県伊奈町にある、「森の音(ね)」という名前のかわいらしいカフェ。

カフェというのはなんのためにあるのだろう?
と改めて考えてみる。
飲食店であることは間違いないのだけど、
「単にコーヒーを飲むところ」ではないと思う。
都会のビジネス街にあるものは、もしかしたらそうかもしれないけれど。

「おしゃべりをするところ」
「考え事をするところ」
「ゆっくりするところ」

どれもあるよね。
そして、もうひとつ。

「リセットするところ」

カフェというのは、空間だ。
天井があって、壁があって、外とは、区切られた空間。
駅ビルにあるものなんかは、ちょっと違うかもしれないけれど、
基本的には「通路」ではなくて、目的地としての、閉じられた空間。
そこは必要があって行くのではなくて、日常とは別に、わざわざ行くところ。

だとしたらそこは空間として、理想的な場であって欲しいと思う。
ビジネスには違いないのだけど、ギブとテイクとか、お金のこととか、
そういう世知辛い事情を考えずにすむ場所であるといいな、とか、僕は期待しちゃう。

森の音は、足を踏み入れた瞬間に、僕をあらゆる日常から切り離してくれる。
白すぎず、暖かな色合いの土壁と、そのままの色を残す木の柱。
椅子も、机も大部分が木製だ。
店に入った人は、店の中で目につくものに世の中で見慣れた、
「作られた色や材質」が驚くほど少ないことに、すぐに気がつくだろう。

こういう店としては珍しく、窓はそんなに大きくない。
一面の土壁とあわせると、ちょっとした穴蔵や、秘密基地みたいな雰囲気だ。
目の前を通る大きな道も、窓から少しだけ「垣間見える」だけで、
僕らの視界に飛び込んできて思考をかき回すことは決してない。
それでも天井には天窓があったりして、太陽の光だけは射し込んでくるという、
いいとこ取りの贅沢なつくり。

そして当たり前だけれど、店の中にはいつも素晴らしい珈琲の香りが漂っている。
生豆を仕入れて、大きな銀色の焙煎機で自家焙煎する珈琲は、やっぱり味も香りも全然違う。
僕が珈琲について語り出すときりがないからやめておくけど(笑)、
ここでは本物の珈琲が楽しめるよ、ってことだけは言っておく。

それから、これはすごく大事なことだと思うんだけど、
珈琲を入れているカップやソーサーが、またすごく素敵なんだ。
上品で気取った感じのブランドもののカップではなくて、
手作りの雰囲気漂う、ほっとできるかたちや色の食器は、
きっとお店の感性できちんと選んでいるんだろうな。
それだけでも、珈琲の味は何倍にも美味しくなるよ。

お店の隅から隅まで見てみると、本当に手を抜いたところが全然ないなぁ、って思う。
手作りのメニューも、本当に優しくてあったかい作りだし、
ところどころにある色々な案内や説明も、商業的なコマーシャルにありがちな、
目のチカチカする色はまったく使っていない。

最近、「おしゃれなお店」ってのは多いけど、
その多くは、「おしゃれ風な」だけだ。
でも、「森の音」は全然違う。おしゃれというよりは、自然体。
だけど、気がつくと情報の渦に押し流されそうになる現代では、
その「自然体」をつくるために、繊細で丁寧な努力を惜しまないんだと思う。

というわけで、本当に心と体をリセットできる、素敵なカフェ。
「森の音」のご紹介でした。

ちなみに、僕が「星の王子さま」を翻訳した「ちっちゃな王子さま」の本も、
置いていただいていますよー(笑)。