世界設定の説明
短編や、現代社会を舞台にした作品ならともかく、ファンタジーやSFを書くときには、世界設定を適宜読者に説明する必要がある。その世界における魔法使いとはどんな立場かとか、主人公のいる国と隣の国が対立しているとか。僕の作品、「エクエス=デイ」でも、「神の騎士(エクエス=デイ)とは何か」ということを説明しなければならない。
その説明をどれほどうまくやるか、ということがファンタジーやSFの小説の面白さの鍵となるといっても過言ではないだろう。それには、どのような方法があるだろうか。
◆地の文で説明する
これが最も一般的な方法だろう。三人称なら地の文でいきなり説明を始めてもそれほど違和感がないし、世界設定を一番詳細に記述できる。
ただ、問題なのは、キャラクター寄り三人称のときに、そのキャラクターが知らない情報を説明することは出来ないということだ。
また、その世界の誰もが知っている情報を説明するには向いているが、現代ファンタジーのような場合には、タイミングが重要となる。普通に高校の授業を受けているときに、主人公の特殊な戦闘能力を説明したりするのはかなり違和感がある。授業を受けながら、先生の心の声を聞いてしまい、その後に人の心が読める、という主人公の特殊能力を説明するなら違和感がない。
◆会話で説明する
僕が「エクエス=デイ」で使っている手法だ。誰か設定に詳しい人物がいて、その人が設定を説明するのが不自然でない時にのみ使える。
しかし、地の文に比べるとあまり詳細な記述や長い文章は適さない。特に説明を担当するキャラクターがあまり聡明でなかったり、特殊な喋り方をするような場合は非常に読みづらいものになってしまう。
◆会話の内容を、地の文で説明する
上記の問題を解決するための方法がこれ。つまり、説明の冒頭だけキャラクターに語らせて、残りを地の文が引き継ぐのだ。
例)「つまり、この国はね――」
彼女は得意げに話し始めた。
彼女の話を整理すると、こういうことだった。
この国はひとりの国王によって治められているが、彼はとても病弱で……
この手法は、むしろ一人称に向いているかもしれない。まぁ、三人称でも出来ないわけではないだろう。
◆行動や描写で説明する
これが一番難しいが、うまく出来ればわざとらしい説明にならずとてもスマートな方法だといえるだろう。
「彼は怪力の持ち主だ」という代わりに素手でバットをへし折らせてみたり、「A国とB国は仲が悪い」という代わりに、なんでもない部屋の描写で「A国の戦闘機がB国に攻撃を仕掛けました」というニュースを流したりするのだ。
うまく出来れば非常にかっこいい。が、説明の内容によってはなかなかそうもいかない。実際は、行動や描写と、地の文での説明を組み合わせることになるだろう。先に、「地の文での説明は、タイミングが大切だ」と述べたが、行動や描写は地の文で説明するタイミングを作り出すのに役に立つ。
例)「ちくしょう!」
誰もいない校庭で、彼は金属のバットを地面に叩きつけた。
鈍い音がして、硬いバットが中ほどからへし折れる。
とても人間業ではない。……この場合、それは文字通りの意味だった。
そう、彼は人間ではないのだ。
見た目は普通の人間に見えるが、彼の正体は「鬼」なのだ。
この世には、彼のように人間に混じって生活する人にあらざるものが多く存在しているのである……。
その説明をどれほどうまくやるか、ということがファンタジーやSFの小説の面白さの鍵となるといっても過言ではないだろう。それには、どのような方法があるだろうか。
◆地の文で説明する
これが最も一般的な方法だろう。三人称なら地の文でいきなり説明を始めてもそれほど違和感がないし、世界設定を一番詳細に記述できる。
ただ、問題なのは、キャラクター寄り三人称のときに、そのキャラクターが知らない情報を説明することは出来ないということだ。
また、その世界の誰もが知っている情報を説明するには向いているが、現代ファンタジーのような場合には、タイミングが重要となる。普通に高校の授業を受けているときに、主人公の特殊な戦闘能力を説明したりするのはかなり違和感がある。授業を受けながら、先生の心の声を聞いてしまい、その後に人の心が読める、という主人公の特殊能力を説明するなら違和感がない。
◆会話で説明する
僕が「エクエス=デイ」で使っている手法だ。誰か設定に詳しい人物がいて、その人が設定を説明するのが不自然でない時にのみ使える。
しかし、地の文に比べるとあまり詳細な記述や長い文章は適さない。特に説明を担当するキャラクターがあまり聡明でなかったり、特殊な喋り方をするような場合は非常に読みづらいものになってしまう。
◆会話の内容を、地の文で説明する
上記の問題を解決するための方法がこれ。つまり、説明の冒頭だけキャラクターに語らせて、残りを地の文が引き継ぐのだ。
例)「つまり、この国はね――」
彼女は得意げに話し始めた。
彼女の話を整理すると、こういうことだった。
この国はひとりの国王によって治められているが、彼はとても病弱で……
この手法は、むしろ一人称に向いているかもしれない。まぁ、三人称でも出来ないわけではないだろう。
◆行動や描写で説明する
これが一番難しいが、うまく出来ればわざとらしい説明にならずとてもスマートな方法だといえるだろう。
「彼は怪力の持ち主だ」という代わりに素手でバットをへし折らせてみたり、「A国とB国は仲が悪い」という代わりに、なんでもない部屋の描写で「A国の戦闘機がB国に攻撃を仕掛けました」というニュースを流したりするのだ。
うまく出来れば非常にかっこいい。が、説明の内容によってはなかなかそうもいかない。実際は、行動や描写と、地の文での説明を組み合わせることになるだろう。先に、「地の文での説明は、タイミングが大切だ」と述べたが、行動や描写は地の文で説明するタイミングを作り出すのに役に立つ。
例)「ちくしょう!」
誰もいない校庭で、彼は金属のバットを地面に叩きつけた。
鈍い音がして、硬いバットが中ほどからへし折れる。
とても人間業ではない。……この場合、それは文字通りの意味だった。
そう、彼は人間ではないのだ。
見た目は普通の人間に見えるが、彼の正体は「鬼」なのだ。
この世には、彼のように人間に混じって生活する人にあらざるものが多く存在しているのである……。