電子文通を、はじめよう。
手紙が電話になって、Eメールになって、LINEになった。
通信のうつりかわりはめまぐるしいものです。
今はみんながLINEでつながっていて、Eメールさえ、
プライベートではあまり使われなくなったけれど、
通信手段の変化にともなって、失われていった文化もあると思う。
簡単に言えば、LINEは手紙のかわりにはならない。
「短文を細かく送り合う」「そのたびごとに既読マークがついて、
いちいち反応しなくちゃいけない」
というLINEのしくみは、話を発展させていくのには向かない。
「別にそこに対して返事は求めちゃいない」っていうことだって多いのだ。
「今日はぽかぽかといい天気です。
最近、庭の梅が咲きはじめて、春がそこまで来ているのを感じています。
そちらは、まだ雪が残っていますか?」
なんていう文章は、LINEではとてもできないと思う。
とは言え、僕だってデジタル世代だ。
古い通信手段、つまり「手書きの手紙」が
LINEにくらべて「めんどくさすぎる」ことも承知している。
いくら「手書きのありがたみ」とかなんとか言ったって、
忙しい現代人が、そんなにいつもいつも手書きの手紙なんて書いていられないことは、よくわかる。
最初は物珍しさが手伝って、何通か手紙を書くこともあるかもしれないけれど、
文通はやがてどちらかが(あるいは両方が)めんどくさくなって、
すぐに終わってしまうのが常だ。
だから。
バランスを取ろう。
手書きの手紙、とは言わない。Eメールでいい。
Eメールって、実はなかなか万能なツールで、短いのをしょっちゅう送ってもいいけれど、
手紙みたいに、長く書いて送ることもできる。
絵はがきにするみたいに、写真や、イラストを送ることだってできる。
要は、書くときの気分を変えればいい。
手紙を書くみたいに、Eメールを書く。
手書きではなく活字だけれど、これは文通だ。メル友じゃなくてペンパル。
だから、僕はこれを新しい文化として、こう呼ぼう。「電子文通」と。
僕と電子文通したい人、まずは一通、送ってみてください。
宛先の住所は、
sagitta.to@gmail.com
ですよ。
よっぽど変なのじゃない限り、ちゃんとお返事書きます。
だれかひとりだけのために、文章を考えるのってとても楽しいから。
僕と、電子文通、しませんか。